ガイド愛用の登山ギア・山道具を公開【旅行ガイド】
一年のうち約200日ほど、山を歩くガイド業をしています。ガイドという仕事上、登山のアイテムは仕事の相棒として、こだわりを持って選んでいます。
そこで「この装備があって良かった!」というものをご紹介。プロが選ぶ逸品と言ったらおこがましいですが、一つ一つじっくり選んでいるので、山の装備の参考にしていただければと思います。
登山装備・アイテムを選ぶときの自分的こだわり
登山装備・アイテムを選ぶときのポイントは自分的にいくつかあります。
- 体に当たるものはフィット感を大切に
- 軽量性と丈夫さ・便利さのバランスをとる
- 普段使いができるものを積極的に選ぶ
個人的には上記のポイントに気をつけています。
体に触れるものはフィット感にこだわる
当然といえば当然なのですが、ウェア・靴・リュックなどの直接体に当たるアイテムはフィット感を大事にします。
フィット感はサイズ的なことだけではなく、素材的な部分も含めてです。
少しだけ我慢すればいいや、というサイズは良くなくて、長時間使用しているとその部分から痛みが出て、がまんできなくなります。
軽量性と丈夫さ・便利さのバランスをとる
軽量であれば相対的に耐久性が低くなりがちになります。
一方、便利な道具ほどたくさんの機能が付加されて重量が重くなりがちになります。
自分のスタイルに合わせて、ああだこうだと考えながら道具を選ぶ時間が楽しいのですが、軽量性・機能性・耐久性のバランスを考えるのが大事です。え
普段使いができるものを積極的に選ぶ
山だけではなく、普段から使えるようなアイテムがあれば積極的に街使いもします。
色んな場所でたくさん使ったほうが、愛着が湧くし、長く使えるからです。
なので、山だけで使うにはちょっと高いなと思うものでも、普段も使えるものを買えば、結果的には安い買い物だったりします。
では、現在(旧モデルもあり)活躍中のアウトドアアイテム・装備をご紹介します。
登山おすすめ装備・アイテム|リュック・バッグ
体に合ったリュック、軽いリュック、使いやすいリュック。リュック類に求めるものがぼくは多いほうかもしれません。いろんなリュックを背負ってみたい!
大型リュック|グレゴリーバルトロ
荷物を軽くする魔法のフィット感。
「そのフィット感が再び僕を山に登れるようにしてくれました。」
ガイドの仕事で体を酷使しすぎたのか、ただ不摂生が積み重なったのか、一時期リュックを背負うと、腰痛がひどく、歩けないほどの痛みで悩まされたことがありました。
もう、ガイドも引退かと思われた時に救ってくれたのが、このグレゴリーのリュックバルトロでした。
グレゴリーのバルトロシリーズは大型リュックで65リットル〜85リットルのラインナップ。女性用モデルとしてはディバが相当します。
ある程度重量のある荷物を背負った時の、体への装着感と、上半身への負担の少なさは脱帽です。
背負うと実際の重量より軽く感じるという程のフィット感。
グレゴリーのバルトロに関しては以下の記事で詳しく解説しています。
中型リュック|グレゴリー ズール55
多めの荷物の日帰りや、テントなしの小屋泊などにはグレゴリーズールを愛用。背中がメッシュで涼しく、グレゴリーの背負心地が快適で手放せなくなっています。
マウンテンハードウェア スクランブラー
生地自体が防水!リュックカバーは必要ありません
主に日帰り登山&普段遣いもしてしまうリュック。
容量35リットルなので、日帰りに使えるし夏の山小屋泊登山にも使えそう。
生地自体に防水性があり、リュックカバーを使用せず、内部にビニール袋を入れ、防水性を高めています。背面にはウォーターバッグを入れるスペースがあるのですが、ちょうどmacbook proの15インチを入れるのにピッタリ。
普段遣いにもバッチリです。
↓こちらは最新モデル
アークテリクス MAKA2
小さいのにたくさん入る。デザインが美しい
アークテリクスはカナダのアウトドアメーカー。なんでも、本気のものづくりをする大好きなメーカーです。でもそのかわり、お値段もお高めのものが多い(けど、モノがいいから長く使えます)。
このウェストバッグのMAKA2も実は2個めのアイテム。先代よりも、サイズアップ&各所をマイナーチェンジしたことで、さらに使いやすくなりました。
スマホと財布と鍵を入れるのにちょうどいいし、内部の荷物を減らせば500mlのペットボトルだって入りますよ。
登山おすすめ装備・アイテム|ウェア
毎年、新商品が出るたびに目移りしてしまうウェア類。
ノースフェイスのクライムライトジャケット
機能とデザインを両立したジャケット
晴れた日でも信用できない屋久島のお天気。登山に欠かせないのがしっかりとしたレインウェアです。
ノースフェイスのレインジャケットの特徴は、日本人の体型にあった作りで動きやすいところ。もちろんゴアテックスを使用しているので防水透湿性能も世界トップレベルの品質。
さらにデザインが美しいので、雨の日の自分写真もかっこよく撮れますよ。軽量性にもこだわっているのでリュックにいつも入れておけば、ウィンドブレーカー的な使い方もOKです。
デザインが良く普段使いも可能なので着回しが利くアイテムです。
モンベルのウールのアンダーウェア
ウールを肌着にする利点は汗をかいても体が冷えづらいところ。春や秋の登山時のアンダーウェアはウールが最適です。
登山時における肌着は思っている以上に素材が重要で、コットンやレーヨンが含まれていると濡れた時に体を冷やすので、肌着には適していません。
モンベルのウールのアンダーウェアは厚みが選べて、お値段もお手頃です。春や秋には欠かせないアイテムなのです。
パタゴニアのフリースR2
定番のフリースR2は汎用性の高さが魅力。必ずいつもワードローブに入っているパタゴニアのフリースR2。
最近のパタゴニアのフリース R 2は以前と比べてタイトな作りになり、襟元が空気の侵入を防いでくれます。保温力も以前より高まりました。
これもパタゴニアR2も普段使いができてしまうので、ジーンズに合わせやすいです。
パタゴニア公式サイト メンズ・R2ジャケット クライミング Sediment
ノースフェイスのパンツ
ノースフェイスの大定番アイテム「アルパインライトパンツ」。
ストレッチ性抜群でスリムなシルエットで、とても歩きやすいです。ストレスなく足が運べるので、下山後の疲れ方が軽く、疲労感を感じにくいところが気に入っています。
登山おすすめ装備・アイテム|ギア
小さいながらも重要な小物たちをご紹介。アイテムに隠されたギミックを知り・使うのがアウトドアの醍醐味!
ペツル ジプカ
コンパクトだからリュックの中にいつも入れておける
コンパクトなのに明るさも200ルーメンと十分なスペックのペツルのヘッドライトジプカ。
面白いのが、後ろの丸いプラスチックを引っ張れば、リールに巻かれた紐がスルスルと出てきて、頭に装着できること。
ベルト式のものに比べればフィット感は劣るけど、あるく分には十分すぎるほどの固定力です。コンパクトだからいつもリュックの中にしまっておけます。
乾電池でもOKだし、別売りの専用バッテリーならばUSBで充電可能。モバイルバッテリーを持ってい行くならば予備電池が要りません。
シダス アウトドア3D
お手持ちの靴をランクアップしてくれるシダスのインソール
インソールひとつでここまで登山靴の快適さが変わるのかと思わせてくれたアイテムです。
登山靴を自分の足にフィットさせるのってすごく繊細な作業です。特に足裏のフィット感までぴったりな靴を探すのは本当に難しい。
そんな、足裏のフィット感をサポートしてくれるシダスアウトドア3Dのご紹介です。
SOTO ウィンドマスター
風の中でも一点集中の炎ですばやくお湯を沸かすスゴイやつ
寒冷な山中で飲む一杯の温かいコーヒーは体と同時に心も温めてくれます。欲しいときにすぐにお湯が沸かせるというのは山ではとても重要なこと。
日本のメーカー新富士バーナーの「SOTO ウィンドマスター」は風の影響を受けにくい構造と、一点集中の炎で短い時間でお湯を沸かしてくれるすごいヤツです。
さらに、コンパクト設計なので持ち運びが楽な上、セッティングも簡単なので時間の節約にもなります。SOTO ウィンドマスターについては以下の記事からどうぞ
登山おすすめ装備・アイテム|登山靴・ソックス
足元の装備はとてもデリケートなもの。シンデレラフィットする登山靴を日々探しています。
ホカオネオネ SKY KAHA GTX
外見からインパクトのある極厚ソール。「あるきづらいのでは?」と思って履いてみたところ、ものすごく歩きやすく、今一番のお気に入りのトレッキングシューズです。クッション性が高いので、日帰りで長距離を歩く時などにひざが痛くなりにくいです。
ビブラム社のメガグリップをソールに採用しているので、滑りづらいところも気に入っていいます。
登山おすすめ装備・アイテム|キャンプギア
ぼくは年間何十日も山で寝ます。そんな時に必要な道具たちをご紹介。
モンベル ダウンハガー800#3
屋久島の3シーズンに使いやすいモンベルのダウンハガー800#3。
ダウンの品質といい、買いやすい価格といい、非常にコストパフォーマンスに優れています。
サーマレスト ネオエア Xサーモ
マットレスの暖かさはシュラフと同じくらい重要
山で寝袋を使って寝るときに、マットレスの重要性を教えてくれたアイテムです。
シュラフを選ぶ時は寒くないようにスペック(使っているダウンの重量など)を気にしますが、それと同じくらいマットの暖かさも寝るときの快適性を左右します。
いや、むしろマットの暖かさによって、寝袋のスペックをワンランク落としてもいいくらいです。
このマットレスならば地面からの冷えを防ぎ、体からの熱を保温してくれ、寝てる間も背中がじんわりと暖かく感じます。
「氷の上でも眠れる」のウリ文句は伊達ではありません。
山の疲れをしっかりとってくれる睡眠アイテム。ぼくが激推しする一品です。