屋久島の位置と地形から見る 天気の特徴と注意点

雨が多いことで有名な屋久島。年間の降水量が10000mmを超えるとも言われています。

日本の平均的な年間降水量がおよそ1300mm前後なので、その7〜8倍もの雨が降る屋久島はやはり突出して雨の多い場所です。

なぜにこれほどまでに屋久島は雨が多いでしょうか。それを読み解く鍵は屋久島の置かれている地理的な位置と、その特別な地形にあります。

屋久島付近は暖流の「黒潮」がぶつかってくる

【画像A】 屋久島に黒潮がぶつかる

屋久島は鹿児島から約60㎞南にある島です。東側に鉄砲やロケットでおなじみの種子島があります。

上の画像は赤道付近から屋久島近海へ流れ込んでくる暖流『黒潮(くろしお)』の様子です。台湾の東側を白い糸の束のような絵が屋久島近海まで繋がっているのがわかります。これが赤道付近から屋久島近海に流れ込んでくる海流「黒潮」です。

この黒潮の流れはとても速く、画像の束の太さは海流の速さを表しています。

赤い丸で囲まれているのが屋久島と種子島。この付近に暖かい黒潮の暖流がぶつかり、その多くは南側をすり抜けて日本の太平洋側沿岸を北上します。

赤道からの温かい海流が直接ぶつかる屋久島付近の海水温は、年間を通して約20度〜30度くらいで、とても温かい海に囲まれています。

屋久島の頂上は北海道並の寒さ

【画像B】 2000m近い標高の屋久島

今度は屋久島の島の地形を見てみましょう。

画像Bは屋久島に向かう船から撮影したものです。正面に見える陸地が屋久島です。屋久島の頂上付近は白い雲で覆われいて、屋久島最高峰の宮之浦岳は見えていませんが、あの雲の中に1936mもの山が隠れています。

屋久島には九州でもトップ8までの山があり、まさに山岳島と呼ばれるにふさわしい「山の島」なのです。

ここまで高い山があると頂上は気温が一気に下がり、北海道並みの寒さだと言われ、山頂での年間平均気温は8度位だと推定されます。

湿度の高さと山の高さの関係

このように温かい海に囲まれ、そして高い山がある屋久島。この環境が大量の雨を降らせます。

暖かい海からの大量の水蒸気が屋久島に供給され、島は湿度の高い状態に置かれます。

この高湿度の空気が風に乗り、屋久島の山を駆け上がると標高の高いエリアで冷やされ、やがて雲になり、雨が降ります。これが屋久島が雨の多い最大の理由です。

特に多いのは雲ができる山岳地帯ですが、山と里が近い屋久島は山でできた雲が里に届き、そこでも大量の雨を降らしていきます。

晴れた日であっても、急に雨雲が現れ雨が降る、というようなことがあたり前なのです。

屋久島は、同じ日、同じ時間でも場所によって全く違う天気

屋久島の低地の森では、熱帯に生息するアコウなども見ることができます。

屋久島は、同じ日、同じ時間でも、山と里地、屋久島の北側と南側など、場所によって全く違う天気ということが珍しくありません。

それは、標高の高い山が島の真ん中付近にあるので、風の向きにより雲のできる場所が変わり、山で雲がせき止められて、その逆側は雲がないという現象が起きるためです。

なので、島の北側と南側の天気や気温が違うことも珍しくありません。また里地は晴れているのに、白谷雲水峡だけ土砂降りということや、里地で雨が1日中降っていたのに、縄文杉付近は全然雨が降らなかったなんてことも。

ということで、屋久島では天気予報も気にしつつ、気象庁のレーダー・ナウキャスト(降水・雷・竜巻):奄美地方で雨雲の情報を確認しながら行動するとよいでしょう。

まとめ

屋久島の天気について少し理解していただけたでしょうか。

屋久島では天気の影響を受けやすい飛行機や船の運行状況についても、常にその運行情報は確認した方がよいでしょう。

台風以外でも、「風が強い。」「雲が多い。」などで、飛行機はあっさり欠航しますし、風の強いことが多い屋久島は波も高くなりがちで、波の高さが4メートルを越えるとお天気がよくても船は欠航します。

今回は天気の不安定な点に焦点をあててご紹介しましたが、もちろん屋久島でも雲ひとつなく1日おだやかな晴天ということもありますのでご安心を。

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