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こんにちはauthen(@authen89)です。
このサイトでは登山リュックのおすすめについて発信しています。
お知らせ
この記事でご紹介のバルトロ75は旧モデルとなってしまいました。新しいグレゴリーバルトロ2022モデルについては以下の記事でレビューしています。
登山リュックもいろいろあれど、最高のフィット感を生み出してくれる大型リュックといえば、グレゴリーバルトロ75です。
グレゴリーといえばリュック界のロールスロイスとも呼ばれるほど、快適な背負い心地を生み出す、最高品質のリュックメーカー。
アウトドア分野だけではなくファンションアイテムとしても、日常使いしたくなるデイパックなど幅広くラインナップされています。
実はこのグレゴリーのリュックをガイドの仕事で使うようになった理由が、
「登山時の腰の痛みが発生し、まともに歩くことすらままならなくなってしまった」
という切実な悩みから。
ですが、このグレゴリーバルトロに変更した途端、嘘のように腰の痛みが無くなりました。
最近はどこのメーカーもいいリュックを作っているので、機能や背負心地にそれほど大きな差は無いだろうなんて思っていた自分が馬鹿でした。
もう、グレゴリーのリュックは「背負心地」ならぬ「着心地」がいいんです。
リュックを背負った時に体にスッとフィットする感じ。仕立てのいいジャケットを羽織った時のような、心地よさがあります。
きっと、体に余計な負担を掛けないよう、緻密に計算されている作りなんでしょうね。
現在、リュックのフィット感に悩んでいる方や、登山時に腰の不調に悩んでいる方にオススメのグレゴリーバルトロ75(2018モデル)の使用レビューです。
グレゴリーのバルトロの良いところと、もう少し頑張って欲しいところを、裏表なく書いてみました。
⬇グレゴリー バルトロ65(2022モデル)のレビューは下記の記事が参考になります。
⬇登山リュックのおすすめをもっと詳しく知りたい方は下記の記事が参考になります。
自他共に認めるアウトドアアイテム好き。元屋久島の自然ガイド。現在は出身地である埼玉県の秩父に戻り、埼玉の秩父で初心者向けハイキングツアーを開催。ご予約受付中です♪
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少し前置きが長くなりますが、腰の痛みの発生とリュックが関係しているということがわかるまでの経緯を、お話ししておきたいと思います。
ばくはガイドという仕事柄、宿泊を伴ったツアーでは20kg以上の荷物を背負って、10時間ほど山を歩きます。
出来るだけ体の負担を軽くするために、ここ数年はアークテリクスのNOZONE75という大型リュックを使用してきました。
とてもお気に入りのリュックで、フィット感も悪くなく、おまけにリュック自体の重さが1.7kgととても軽量&作りも丈夫だったため、5年ほど使い続けていました。
このアークテリクスのリュックも銘品と言っていいくらいに素晴らしいのですが、軽さを重視した作りのために、毎日背負っていると、流石に体に負担が出てきたようで、
いつの頃からか山を歩いている途中に、瞬間的にビリッと声をあげたくなるほどの鋭い痛みが腰を襲うようになりました。
さらに、下山後には同じ姿勢で車を運転していると腰が固まり、車からスムーズに降りられなくなることも。
ぎっくり腰というわけではないのですが、瞬間的な動きに対して急に腰が悲鳴を上げ始め、日常の様々な動きが緩慢になり、大きく足を上げることもできません。
初めのうちははストレッチやカイロなどで患部を温めて誤魔化していたのですが、根本的な解決にはならず、このまま治らなければガイドの仕事自体を引退しなければいけないほど追い込まれました。
⬇グレゴリー バルトロ65(2022モデル)のレビューは下記の記事が参考になります。
なにはともあれ腰痛の原因究明のために病院へ。
レントゲンを撮り、骨の異常では無いということがわかり、まずは一安心。ではどこに原因があるのかと色々と調べてもらうことに。
お医者さん:
「それでは、他の原因を探ってみましょう。ちょっと叩いて見るから痛いところがあったら教えてね。」
と、直立させられて背中の肩から腰までをトントンと上から下まで叩き始めました。
すると、一番ビリビリと痛みが走ったのは腰ではなくなぜか背中の中央付近。
私:
「背中のあたりが一番ビリビリと痛みがあります。」
お医者さん:
「ああ、ここに疲れがたまっているんだね。原因は腰ではなくて背中だよ。レントゲンでみると背骨のカーブも少しまっすぐだし」
お医者さん曰く、腰痛の原因は腰にあるのではなく、背中の疲労なのだそうです。
てっきり、腰に問題があるものだと思っていたので、この指摘には自分でもびっくりしたのですが、どうやら
とのこと。
体を動かした時にバネのような働きをする背骨のカーブがまっすぐになりがちで、衝撃を吸収できずに腰に負担がかかっているのが原因らしいです。
なるほどそう言われてみれば、昔に比べ背中が猫背になりがちな気がしていました。重い荷物を背負うことで、どうしても前かがみになりますので。
とりあえずその日の病院では、背中を中心としたストレッチ方法を教わり帰宅しました。
帰宅してまず考えたのは普段使っているリュックが体に合っていないのでは?ということ。
それまで使っていたのはアークテリクスのリュックで75Lの大きさ。
軽量化に特化したリュックでそれ自体の重さが1.7kgととても軽いのがウリのモデルです。
このリュックは各部の作りが感動的なほど頑丈で、何年使っても力の加わるショルダーベルトなどの縫製箇所がほつれることなく、お気に入りの一品です。
そしてこのリュック背面は背中にフィットするようにアルミの棒が2本入っていて、この棒を背中のカーブに沿わせることで、からだにフィットさせる仕様。
このカーブの調整を色々試行錯誤をして体にフィットさせて使ってみました。
本人は体に合っていると思ってはいるのですが、やはり使用中や使用後に腰痛が出るという状況でした。
⬇グレゴリー バルトロ65(2022モデル)のレビューは下記の記事が参考になります。
それでは体に負担をかけないリュックは無いのかと探してみると、荷物の荷重を腰で支えるグレゴリーのリュックなら背中の疲労を軽減するのでは?との仮説に達しました。
その優れたフィット感からバックパック界のロールスロイスなどと言われるグレゴリーのリュック。街でもデイバックやヒップバッグなどで有名です。
実は10年ほど前に仕事の道具としてグレゴリーのバルトロを使用していていました。容量は85リットルと大きめのリュックです。
10年も経つとその時の背負い心地なんて、あんまり覚えてはいないものなのですが、重たい荷物を支えるためのヒップベルトがしっかりしていて、重量を腰で支える構造だったのが印象に残っています。
また、荷物を腰で支えるためにショルダーベルトへの荷重が少なく、肩などの上半身の負担がとても少ないリュックでした。
もし仮に上半身の肩から背中にかけて荷重がかかりすぎて、背中の筋肉を酷使しているのであれば、腰で支えるグレゴリーなら背中の疲労が軽減するのではと考えたわけです。
⬇グレゴリー バルトロ65(2022モデル)のレビューは下記の記事が参考になります。
登山中の姿勢が明らかに良くなり、肩への荷重が減ったために、背中の筋肉の疲労がなくなりました。試しに、いつも疲労が溜まっていた背中の部分を叩いてみても痛みや違和感がありません!
あんなに悩んでいた腰痛がリュック一つで無くなったのが何よりも驚きです。
ただ、最初はフィッティングに慣れが必要で、リュックの最適なポジションが分からず、腰で荷重を支えるコツがわからず、肩が痛くなったり、逆にヒップベルトを締めすぎたために腰の前の出っ張った骨が圧迫され痛かったです。
けれども、ヒップベルトの上端を腰の出っ張った骨より2.5cmほど上に来るようにセットしたら、その痛みもなくなりました。
前置きが長くなりましたが、グレゴリーバルトロのその他の優れた各機能をご紹介していきたいと思います。
とても、多機能なグレゴリーバルトロシリーズ。
グレゴリーの多彩なラインナップの中でも機能とフィッティングに重点を置いたしたシリーズのようです。
それではグレゴリーバルトロ75の機能面を見ていきましょう。
通気性の高いメッシュ素材に覆われた背面部分。内部のフォームも肉抜きされていて軽量化が図られています。
他メーカーのリュックでも通気性を考えて背面がメッシュになったものが多いですが、汗はかくものの背中がムレて痒くなるなんてことはありません。
これだけの容量のリュックを背負っているのでたっぷりと汗はかきますが、やはりムレないというのはとても長期間山で背負うリュックならば必須です。
さらに汗で濡れた背面も山小屋で1泊すれば翌朝にはカラリと乾いています。これが非常にありがたいです。せめて朝一番でリュックを背負うときは背中は乾いていた方が気持ちがいいですから。
このヒップにあたる部分は滑り止めになるラバー素材が使われていて重たい荷物でもずり落ちずに的確にフィットします。
これが非常に快適&感動でした。
重たい荷物を背負っていると、ずりずりとリュックの位置が落ちてきて、時々よっこいしょとリュックの位置を上にあげる動作をしたりしますが、あれをすることがなくなりました。
また、荷物の位置がずり落ちないので肩への負担がほとんどありません。肩の痛みから解消されたのもこのヒップのラバー素材のおかげかもしれません。
このシンプルなラバー素材の滑り止めがあるのとないのとでは大違いです。
この辺は10年前のモデルにはなかった部分ですね。
⬇グレゴリー バルトロ65(2022モデル)のレビューは下記の記事が参考になります。
腰ベルトのフィッティングの微調整に使える、取り外し可能なランバーパッド。
このパットを入れると、さらに腰へのフィッティング圧力が高まります。
ここは好き嫌いがあるかもしれませんが、私の場合は腰への圧力が強く感じるので外して利用しています。重点的に腰の後ろあたりへ荷重を求めるならば、セットして利用すると良いでしょう。
厚みのある腰ベルト。
一番荷重のかかる部分ですから、この腰ベルトがしっかり作り込んであるのがグレゴリーの特徴のひとつです。
荷物の重さを全部受け止めてやるぜ!くらいの頼もしさを覚えるベルトの厚みです。
考えてみると肩のベルトよりも、腰のベルトの方が太くて分厚く作られているのは、そこで荷物を支えますよというパーツだからですよね。逆にこの腰のベルトの作りを見ればそのリュックがどういうコンセプトで荷物を支えるかがわかるというものです。
最近人気の軽量リュックはこの腰ベルトがそれほど分厚くはありません。コンセプトとして荷物を背中全体で背負うという事なのでしょう。
そのおかげでリュック自体の重量を抑えることができ、軽量化に貢献できます。
腰の部分には両方にコンパクトなポケットが付いています。
腰ベルトの左右についているポケット。左側はメッシュ生地。反対の右側は防水性のある生地で作られています。
行動中にすぐに取り出したい行動食などを入れるには便利です。
公式ホームページではスマホなどが入りますよと提案されていましたが、私のスマホGalaxy note8はサイズが大きくここには入りませんでした。
やはり行動食や地図コンパスを入れるのが定番でしょうか。
⬇グレゴリー バルトロ65(2022モデル)のレビューは下記の記事が参考になります。
腰に加重することが基本のグレゴリーバルトロですが、肩への加重が多くなった時でも厚めのショルダーベルトで痛みがありません。
もちろん、リュックのサイズが自分の体に合っていて、ちゃんとフィッティングが行われていればの話ですが、1日の山行が終わった後に肩が赤くなっているなんていうこともなくなりました。