【レビュー】グレゴリーバルトロ75L(2018)は体に優しい大型ザック

こんにちはオーセン屋久島のガイドの佐藤です。

ぼくはガイドの仕事で年間50泊前後、山で寝泊まりしているのですが、昨年の体の疲労からか腰に痛みが出て、普段の生活も困るほどの症状に陥っていました。

正直、ガイド行の廃業をも考えてしまうほどの腰痛レベルです。

そこで、使用している大型ザックをグレゴリーバルトロ75に変えてみたところ、嘘のように腰痛が無くなり、再び山に登る事ができるようになりました。

今回はぼくのそんな経験を踏まえて今現在、ザックのフィット感に悩んでいる方や、登山をすると体が痛いと悩んでいる方にオススメしたいグレゴリーバルトロ75(2018モデル)の使用レビューです。

グレゴリーとは?

グレゴリーといえばザック界のロールスロイスとも呼ばれるほど、快適な背負い心地を生み出す、最高品質のザックメーカー。

1977年の創業で高品質なザックからカジュアルなデイバックまで、幅広い商品ライナップがあります。

登山をする人の間でよく言われるのが「グレゴリーのザックは重さを感じさせない」という言葉。

荷物をたくさん詰め込んだ重いザックでも、実際に背負ってみるとグレゴリーだと体への負担が少なく軽く感じるという意味です。

ぼくも高校生の頃はグレゴリーのデイバックを使って通学していました。そのバックもその後10年以上使っていたので、耐久性の高さも魅力です。

グレゴリーバルトロの使いやすい機能をご紹介

それでは、グレゴリーバルトロの各機能をご紹介していきたいと思います。

とても、多機能なグレゴリーバルトロシリーズ。グレゴリーの多彩なラインナップの中でもフィッティングと機能に重点を置いたしたシリーズのようです。

フィッティングへのこだわりは異常とも思えるほど。言葉にするなら「背負うではなく、着る・体に装着する」といった感じです。

腰へのフィッティングへのこだわりが凄い

それでは、腰回りの機能から。

重い荷物を受け止めてくれる、頼もしいヒップベルト

厚みのある腰ベルト。

一番荷重のかかる部分ですから、この腰ベルトがしっかり作り込んであるのがグレゴリーの特徴のひとつです。

荷物の重さを全部受け止めてやるぜ!くらいの頼もしさを覚えるベルトの厚みです。

考えてみると肩のベルトよりも、腰のベルトの方が太くて分厚く作られているのは、そこで荷物を支えますよというパーツだからですよね。逆にこの腰のベルトの作りを見ればそのザックがどういうコンセプトで荷物を支えるかがわかるというものです。

最近人気の軽量ザックはこの腰ベルトがそれほど分厚くはありません。コンセプトとして、ザック自体の重さを軽くして、荷物を背中全体で背負うという事なのでしょう。

腰ベルトのフィッティングの微調整に使える、取り外し可能なランバーパッド。

このパットを入れると、さらに腰へのフィッティング圧力が高まります。

ここは好き嫌いがあるかもしれませんが、私の場合は腰への圧力が強く感じるので外して利用しています。重点的に腰の後ろあたりへ荷重を求めるならば、セットして利用すると良いでしょう。

左右についたヒップベルトポケット

腰の部分には両方にコンパクトなポケットが付いています。

腰ベルトの左右についているポケット。左側はメッシュ生地。反対の右側は防水性のある生地で作られています。行動中にすぐに取り出したい行動食などを入れるには便利です。

公式ホームページではスマホなどが入りますよと提案されていましたが、私のスマホGalaxy note8はサイズが大きくここには入りませんでした。

やはり行動食や地図コンパスを入れるのが定番でしょうか。

滑り防止のラバー素材を配した腰のパッドが適正な位置をキープ

このヒップにあたる部分は滑り止めになるラバー素材が使われていて、重たい荷物でもずり落ちずに的確にフィットします。

これが非常に快適&感動でした。

重たい荷物を背負っていると、ずりずりとザックの位置が落ちてきて、時々よっこいしょとザックの位置を上にあげる動作をしたりしますが、あれをすることがなくなりました。

また、荷物の位置がずり落ちないので肩への負担がほとんどありません。肩の痛みから解消されたのもこのヒップのラバー素材のおかげかもしれません。

このシンプルなラバー素材の滑り止めがあるのとないのとでは大違いです。

厚めのショルダーベルトで肩への負担を軽減

腰に加重することが基本のグレゴリーバルトロですが、肩への加重が多くなった時でも厚めのショルダーベルトで痛みがありません。

もちろん、ザックのサイズが自分の体に合っていて、ちゃんとフィッティングが行われていればの話ですが、1日の山行が終わった後に肩が赤くなっているなんていうことが無くなりました。

背面の長さを変えられるシステム

グレゴリーバルトロのサイズは大まかにS、M、Lの三つのサイズがあります。このサイズの選び方は身長ではなく背面長で行います。

背面長の測り方は公式のページにも出ていますが、実際にアウトドアショップで店員さんに測ってもらうのも良いかもしれません。

公式ページ:https://www.gregory.jp/fit/proper_torso_measurement

参考までに背面長の長さが50cmだった私の場合はサイズがMでした。

さらに、ザック自体に微調整するための機能もあります。背面のパッド上部のバックルを外すとショルダーベルトの連結部が上部2段階に別れています。

この部分で自分の肩の位置に合うように調整してみてください。

何度か試していくうちに ぴったりの位置がわかるはずです。

各部機能にも手抜きなし。使いやすさにこだわっている

肉抜きされたメッシュの背面で濡れても乾きやすい

通気性の高いメッシュ素材に覆われた背面部分。内部のフォームも肉抜きされていて軽量化が図られています。

他メーカーのザックでも通気性を考えて背面がメッシュになったものが多いですが、汗はかくものの背中がムレて痒くなるなんてことはありません。

これだけの容量のザックを背負っているのでたっぷりと汗はかきますが、やはりムレないというのはとても長期間山で背負うザックならば必須です。

さらに汗で濡れた背面も山小屋で1泊すれば翌朝にはカラリと乾いています。これが非常にありがたいです。せめて朝一番でザックを背負うときは背中は乾いていた方が気持ちがいいですから。

多数のポケットで表記以上の容量がある

このグレゴリーバルトロは75 L の容量の表記ですが、ポケットがたくさんあるので容量以上の荷物を積み込むことができそうです。

雨蓋上面のポケットは左右に分割されていて2気室となっています。内部で繋がっていないので、大きなものは入りません。

雨蓋の裏にも大容量ポケットが。

このポケットにはザックカバーが標準で装備されていました。

私はザックカバーとザックの間にもポンポンと荷物を挟み入れるので、標準のザックカバーは利用していません。大きめのザックカバーを別途購入して利用しています。

雨蓋の位置は固定ではなくストラップにて上下に移動可能なので、ザックの容量が増えた時でも調整可能です。

ザック前面に2つの仕分けされたポケットがあります。

大きなものや長いものははいりませんが、すぐには取り出さない小物類などはここに入れると便利です。

レインウェアなどを入れるのにちょうどいい、ザック前面の大型のポケット。伸縮性のあるメッシュ素材なので、濡れたものをたくさん入れることができます。

実際、以前使っていたアークテリクスのザックも容量が75Lでしたか、ポケットの数が少なく、ほとんどをメインの荷室に放り込んでいました。

それに比べてグレゴリーバルトロ75はポケットの容量も大きいので、同じ量の荷物をあちこちのポケットに積め込むと、メインの荷室に空きスペースができました。

このあたりの容量の表記はメーカーによってまちまちのようです。グレゴリーは表記の容量異常に荷物が入る気がします。

荷物を探しやすく、出しやすいフルオープンするザックの前面

ザックを平置きにして前面のファスナーを開けば、ザック内部に大きくアクセスできるようになります。

大型ザックになると内部に入れるアイテムの数も多くなりますので、探したいものに素早くアクセスできるのはとてもありがたいです。

購入前はこの機能はあまりつかはないかもと思っていたのですが、一度この機能の良さを知ってしまうと、頻繁に使うようになりました。

ザックの右側にはアクセスしやすいボトルホルダーが。

アクセスしやすいので、水をこまめに飲むことができます。特に暑い時期は大量に水分を取る必要があるので、ボトルを取りやすさによって、水を飲む回数が増え、脱水症状などのリスクを減らすことができます。

これって意外にパフォーマンスを左右する大事なポイントです。

500mlのナルゲンボトルでも余裕がありますので、1000mlのサイズでも大丈夫そうです。

もちろんストックホルダーもあります。ワンクリックでセット&リリースできるので、こちらも使いやすい機構になっています。

ザックのボトムにアクセスしやすいようにファスナーがあります。ここには寝袋やテントなどが入るのですが、テント場で素早くテントを出したいときなどに便利ですね。雨が降っている時のテント設営時はザックの中身を全部出すことなく、テントにアクセスできます。

サイズがピッタリすぎるのが悩ましい付属のザックカバー

親切なことにザックカバーも最初から付属されています。ザックにちょうど良いサイズなのですが、ザックのポケットやザック外部に物を入れたり装着したりするとこのザックカバーでは収まらなくなります。

例えば、サーマレストのマットなどをザック下部に括り付けると、このザックカバーではザックを覆いきれなくなってしまいます。

ので、私の場合はもう少し大きいザックカバーを利用します。

デメリット1 ザック自体が重さが注意ポイント

ここまではグレゴリーバルトロの良いところを書いて来ましたが、ここからはデメリットな部分についても正直に書いていきます。

このグレゴリーバルトロ75の多機能さとフィッティングの良さの引き換えにザック自体の重さが注意要素です。

バルトロ75L Mサイズ 2626g!

それまで使っていたアークテリクスの75リットルのザックは1700g程度の重さでしたので、ザックだけで1kg程度の重量増です。

たかが1kgなのですが、足への負担が増えたようで、いつもと同じコースを歩いても、翌日の筋肉疲労が大きかったです。この点は荷物の軽量化や筋力の増強などでカバーするしかありません。

なんだったら、こんなアイテムを利用するのも方法の一つです。

最近のアウトドアアイテムは軽量化が主流。けれども、いたずらに極端な軽量化を目指さないというのがこのグレゴリーバルトロシリーズのコンセプトなんだなと思いました。

これはつまり、「背負い心地や機能を犠牲にしてまで、ザックの軽量化を目指すつもりは無い」ということなのでしょう。

今までのザックよりもちょっと重いグレゴリーバルトロですが、このザック重量1kg増で元々の悩みであった腰の痛みが無くなるならば、全然アリです。

ザックの重量増加分は他の荷物を減らしたりすることでなんとか軽量化を計ればいいこと。

また、多少容量は減ってしまいますが、グレゴリーの別シリーズであるパラゴン68などはザック重量が1700g程度に抑えられているので、軽量化を考えるならばこちらのザックを検討するのも良いでしょう。

アウトドアショップの店員さんも、軽量なパラゴンがよく売れていると言っていましたよ。

デメリット2 お値段がやっぱりロールスロイス

登山を趣味にしていて、月に1〜2回は山に行くよと言う方なら、問題のない金額かもしれませんが、初心者や学生さんがいきなり購入するには、少し勇気のいるお値段です。

このお値段を出せる大人な方は、迷わず最新モデルの購入をお勧めしますが、ちょっとためらってしまう学生さんなんかは一つ前のモデルや楽天で高還元のポイントバッグを併せてコスト減したらいいのではないでしょうか?

細かい仕様は違うかもしれませんが、やはり背負い心地はグレゴリークォリティですよ。旧モデルを購入するならば公式ホームページのセールページと楽天で探すのがお勧めです。
〉>>グレゴリー公式 セールページ

まとめ やっぱりグレゴリーは体に優しく使いやすいザック

簡単ですが、グレゴリーバルトロ75をレビューでした。

グレゴリーを選ぶきっかけは登山後の腰痛がひどく、ガイド業を引退しなければとまで追い込まれたこと。そんな状況から救ってくれたのがグレゴリーのザックです。本当に感謝しかありません。

そのあたりの腰痛の原因を突き止めるまでの経緯は以下の記事で解説しています。ご興味のある方はどうぞ。
登山後の腰痛で困っている方へ。その原因腰じゃないかもです。

総じて感じたことは、やっぱりグレゴリーのザックは体へのフィット感をよく考えられて作られているなということでした。

また、フィッティングの良さだけではなく使いやすさも考えられているザックでした。多数のポケットの配置や使いやすいペットボトルホルダーなど、痒いところの手が届く的なザックです。

アクセスしやすいポケットや、使いやすい機構は山行時の時間短縮につながり、結果的に登山のパフォーマンスの向上に寄与します。

その点、このザックを選んで大正解でした。

その反面ザック自体の重量が増えた事は意外と足腰の筋肉の疲労に繋がっています。

また、グレゴリーにはこのバルトロの他にパラゴンと言うシリーズもありますので、ザックの重量を気にするならばこちらのザックも検討してみてもいいかもしれません。私のこのパラゴン68の軽さに心が傾きつつあります。

いずれにしても、今ザックのフィット感に悩んでいる方や背負い心地の良い大型ザックをお探しの方はグレゴリーのバルトロもぜひご検討してみてはいかがでしょうか?